全年齢用キャットフード
キャットフードは、子猫用(生後2か月~1年)成猫用(1歳~6歳)高齢猫用(7歳~)といったライフステージ別で別れているものと、全年齢用(オールステージ対応)のキャットフードが存在します。
1.全年齢用キャットフードのメリット
(1)多頭飼いに適している
キャットフードは、猫の成長段階に合うものを選ぶことが最適です。しかし、年齢の違う猫を複数飼っている場合、ライフステージ別のキャットフードを用意すると、猫が間違った年齢用のキャットフードを食べてしまう可能性があります。
猫は年齢によって、必要なカロリー量やタンパク質量が違います。子猫は高カロリーで高タンパクの食事が必要ですが、高齢猫の場合は運動量や基礎代謝量が減るので、子猫用のキャットフードを誤って食べてしまうと肥満の原因にも繋がります。
このように、年齢の違う猫を複数飼っている場合には、全年齢に対応した栄養バランスの良いキャットフードを与えることで、それぞれの猫にとって最適な量のカロリーや栄養素を摂取することができます。
全年齢用のキャットフードは、ライフステージに関係なく与えることができますが、年齢に合わせた配慮が必要になります。
例えば、噛む力の弱い子猫や高齢猫にはお湯やミルクでふやかしてあげるなど、食べやすいように工夫をして与えましょう。
また、与える量で年齢ごとに必要なカロリー量が摂取できるようになっているので、多頭飼いの場合には、食事の取り合いや横取りなどがないように注意しましょう。
(2)人工添加物が少ないなど、高品質のものが多い
全年齢用キャットフードは、プレミアムキャットフードと呼ばれる種別のものや、質の良いキャットフードが年齢別のキャットフードよりも多い傾向があります。
安いキャットフードには、穀物が多いものや人工添加物が使われているものもあります。人工添加物の中には、発ガン性が指摘されているものがあるので、人工添加物の入った安いキャットフードを与え続けてしまうとガン等の病気の原因にも繋がります。
無添加で高品質の全年齢用キャットフードなら、猫の年齢に関係なく、安心して与えることができます。
2.全年齢用キャットフードのデメリット
(1)猫の状態に合わせた細かいケアをすることが難しい
全年齢用キャットフードは、ライフステージに関係なく与えることができますが、健康な猫が前提です。そのため、全ての病気の猫に対応しているわけではありません。
高タンパク質の全年齢用キャットフードは、腎臓病の猫には適していないので、腎臓ケアができるキャットフードや、低タンパク質のキャットフードに切り替える必要があります。
猫が何らかの病気にかかってしまった場合には、療法食に切り替えましょう。
また、去勢や避妊手術を受けた猫は肥満になりやすい傾向があるので、高カロリーの全年齢用のキャットフードではなく、低カロリーのキャットフードが最適です。
(2)価格が高い傾向がある
全年齢用キャットフードは、無添加で栄養バランスが良く高品質のため、価格が高い傾向があります。特に安いキャットフードと比べると、3倍~10倍もの価格差があるものが存在します。
多頭飼いなどで沢山の全年齢用キャットフードが必要な場合には、ネットショップで最安値のものを探したり、送料無料の定期購入などを利用することをおすすめします。
3.全年齢キャットフードを選ぶときの注意点
・成分表や原材料を確認しよう
全年齢用キャットフードは、全ライフステージに対応できて高品質のものが多いので便利です。しかし、原材料を魚にこだわったものや、猫に多い尿路疾患対策を目的としたもの、低アレルギーを主張したものなど商品によって個性があります。
猫にとって必要な動物性タンパク質が含まれているものや、グレインフリーなど栄養バランスが良いものを選ぶことが望ましいです。
購入する前には、成分表や原材料を確認して、愛猫の体質や生活スタイルに最適なものを選びましょう。
4.全年齢用キャットフードを与えるときの注意点
・全年齢用キャットフードに切り替えるときは、少量ずつ時間をかけて切り替える
猫はネオフォビアといって、新しいものを怖がる傾向があります。
そのため、新しい種類や慣れないキャットフードは警戒して食べないことがあります。
これまで年齢別のキャットフードを与えていたのに、いきなり全ての餌を全年齢用キャットフードに切り替えると、猫にストレスを与えてしまいます。
全年齢用キャットフードに切り替えるときは、はじめは新しいキャットフードを少量だけ混ぜて与え、何日もかけて新しいキャットフードの量を増やしてあげましょう。