泌尿器症候群用キャットフード
1.泌尿器症候群の猫に適したキャットフード
(1)マグネシウムを制限
泌尿器症候群(FUS)を起こす病気の一つである尿結石は、マグネシウムなどのミネラルを過剰に摂取することで作られます。
そのため、泌尿器症候群を予防したり症状を悪化させないためには、マグネシウムを制限してある泌尿器症候群用の療法食を与えることが望ましいです。
マグネシウムやカルシウムなどのミネラルを調整することで、疾患の再発を抑えることができます。
(2)水分含有量の多い缶詰めタイプ
泌尿器症候群などの泌尿器系の病気の原因の一つとして、水分不足が考えられます。
猫にとって必要な栄養は、総合栄養食で摂取することができますが、総合栄養食はドライキャットフードが多いため、一緒に十分な量の水を与えないと水分不足になりやすいです。
水分が少ないとトイレに行く回数も少なくなり、尿がアルカリ性に傾いて結石ができやすくなります。
老廃物を排出する水分が足りなかったり、ミネラルの多いドライキャットフードを過剰に与えてしまうと、尿結石ができて泌尿器症候群にも繋がります。
猫は水を飲むことが得意ではないため、食べながら水分も補給できる缶詰めタイプが適しています。ドライキャットフードのみ与えるのではなく、水分含有量の多い缶詰めタイプもバランス良く与えることが望ましいです。
(3)phコントロール
尿路結石の原因になる、ストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)が溶けるのは、酸性の尿だけです。そのため、アルカリ性の尿から酸性の尿に、意識して変える必要があります。
泌尿器症候群の猫には、ストルバイト結石を溶解できるphコントロール機能のある療法食を与えましょう。
(4)オメガ3脂肪酸
泌尿器症候群用のキャットフードには、オメガ3脂肪酸を含んでいるものがあります。オメガ3脂肪酸は、膀胱などの炎症を抑える役割があります。
膀胱炎も泌尿器症候群を引き起こす病気の一つなので、オメガ3脂肪酸を含むキャットフードを与えて、炎症を予防することが大切です。
2.泌尿器症候群用のキャットフードを与えるときの注意点
(1)新鮮な水を与える
水分摂取量が少ないと、泌尿器系の病気を引き起こしたり、症状を悪化させることがあります。
泌尿器症候群用のキャットフードを与えるときは、必ず新鮮な水も一緒に与えましょう。
(2)獣医師の診察を受ける
泌尿器症候群の疑いがある場合は、一刻も早く動物病院に行って獣医師に相談しましょう。泌尿器症候群は、治療が遅れると治りも悪くなってしまいます。
獣医師の診察を受けてから、適切な泌尿器症候群用キャットフードを指示に従って与えましょう。