腎臓病用キャットフード
1.腎臓病の猫に適したキャットフードとは
(1)タンパク質の量が適切
タンパク質を過剰に摂取してしまうと、タンパク質が分解されることで発生する有害物質が血液中に蓄積されていきます。
体内で分解されずに残ってしまった有害物質は、老廃物になって腎臓機能に悪影響を与えてしまう場合があります。
そのため、腎臓病の猫は、タンパク質を摂りすぎないように気をつけることが大切ですが、タンパク質の量があまりにも少ないと、猫の筋力が低下してしまう可能性があります。
腎臓病の猫には、動物性タンパク質が30%を越えないキャットフードを選びましょう。
腎臓病に伴うタンパク尿や尿毒性に配慮して、高消化性のタンパク質が適量含まれているキャットフードもおすすめです。
(2)ナトリウムの量を制限
腎臓病の猫は、体内でナトリウムを分解して、排出することが難しく、体内に不要物がたまってしまうことがあります。
ナトリウムなどの塩分を過剰に摂取してしまうと、高血圧なってしまうため、ナトリウムの量が少ないキャットフードを与えましょう。
(3)リンの量を制限
腎臓の機能が低下した猫は、リンを腎臓から上手く排出できないため体内にたまってしまい、腎臓病を悪化させることがあります。
そのため、腎臓病の猫は、リンを過剰に摂取しないように制限する必要があります。
リンを抑えた食事を与えることで、機能低下を抑制できる可能性があります。
(4)オメガ3脂肪酸が含まれている
オメガ3脂肪酸(EPAなど)には、酸化ストレスや高血圧を減らし、腎臓病の進行を抑える効果に期待できます。
EPAは血小板の疑集を抑える作用があり、血液や血管の健康状態を良くします。
血液の健康状態は腎臓にも影響を与えるので、腎臓病の猫に与えるキャットフードは、オメガ3脂肪酸が含まれているものが望ましいです。
2.腎臓病用キャットフードを選ぶときの注意点
(1)穀物が少ないものを選ぶ
腎臓病用キャットフードには、米やコーンが多く使われているキャットフードがあります。穀物を過剰に摂取してしまうと、アレルギー症状がでてしまう可能性があるため、なるべく穀物が少ない腎臓病用キャットフードを選びましょう。
(2)獣医師に相談して、指示に従う。
腎臓病用キャットフードなどの療法食を与えるときは、必ず獣医師に相談して指示に従いましょう。
猫の状態が変化したとき、与えるキャットフードも変更する必要がでる場合があるため、療法食を与える期間は、定期的に獣医師の診察を受けましょう。