キャットフードに含まれているとうもろこし・コーングルテン・ホミニーフィード
1.とうもろこし
とうもろこしは、様々なキャットフードの原材料として使われています。
とうもろこしは植物なので、猫の体にとって良くないものだと考える方も多いかもしれません。しかし、とうもろこしは適量であれば猫の健康に役立ちます。
とうもろこしのひとつひとつの細胞には、細胞壁があります。この細胞壁の主成分はセルロースです。
猫はセルロースを分解する能力がないので、消化や吸収することができずに体内に残ります。セルロースは食物繊維なので、水を含むと膨らみます。
消化できずに体内に残ったセルロースは膨れ上がることで、猫の排便をスムーズにします。とうもろこしを適量摂取することは、便秘の改善に役立つのです。
そして、 とうもろこしのグルテンには、含硫アミノ酸であるメチオニンが含まれています。含硫アミノ酸は被毛の主成分となるタンパク質のケラチンを作ります。
このようにとうもろこしは過剰に摂取してしまうと、消化不良によって下痢や嘔吐などの症状を引き起こします。しかし適量であれば、猫の腸内や被毛の健康にとって良い植物です。
2.コーングルテン
コーングルテンとは、とうもろこしからデンプンを作るときに得られる副産物です。
とうもろこしよりも、タンパク質を多く含んでいる点が特徴です。
そして、肉類だけでは不足してしまう種類のアミノ酸を含んでいるというメリットもあります。
しかし、コーングルテンに含まれているタンパク質は、アミノ酸組成に偏りがあります。そのため、コーングルテン単独では栄養価が低いです。
また、コーングルテンに含まれる「グルテン」という成分は、アレルギーを引き起こす可能性があるため、過剰に摂取しないように気をつけることが大切です。
3.ホミニーフィード
ホミニーフィードとは、コーンフラワーとコーングリッツを作るときに得られる副産物です。
ホミニーフィードは、エネルギー価が高い点が大きな特徴です。キャットフードだけでなく、牛や豚といった畜産の飼料としても使われています。牛や豚に多量に給与することで、肉質が柔らかくなります。
キャットフードでは、ホミニーフィードはエネルギーと食物繊維を補給するものとして適量含まれています。
とうもろこしと比べると食物繊維の量は少ないですが、粗脂肪はとうもろこしの2倍も含まれています。
適量のホミニーフィードは猫のエネルギー源になり、健康維持と元気な体作りに役立ちます。