キャットフードに含まれる糖質の量
1.猫にとっての糖質とは
糖質は、炭水化物の主要な構成成分です。ブドウ糖や果糖などの単糖類、乳糖やショ糖などの二糖類、デンプンやグリコーゲンなどの多糖類の3種類に分けられます。
猫は肉食動物なので、主要なエネルギー源は、動物性タンパク質や脂質であり、糖質の消化や吸収能力は高くありません。
猫は、ブドウ糖はそのまま吸収できますが、デンプンの場合、加熱調理によってブドウ糖に換えないと、消化や吸収することは難しいです。
また、猫は小腸で、炭水化物を吸収する速度を、調節することができません。
そのため、糖質中心の食事だと、栄養バランスが偏ってしまったり、消化器官に負担を与えてしまいます。
また、余分な糖質は、中性脂肪になって、皮下に蓄えられるため、肥満の原因にもなります。
2.なぜ、キャットフードに糖質が含まれているのか
動物性の食べ物だけでは、ビタミンやミネラルなどに偏りがでます。
野生の猫は、生きたネズミなどの小動物を丸ごと食べます。そのときに、小動物の体内にある、未消化の穀物も猫の体内に摂取するため、必要な栄養素を一緒に取り込むことができます。
室内で飼われている猫は、野生の猫のように、生きた小動物を食べることができないため、ある程度、穀物を摂取することは必要だと言われています。
しかし、摂り過ぎると消化器官に負担をかけて、肥満にも繋がるため、糖質からのエネルギー摂取量は、全体のエネルギー量の、半分以下が望ましいです。
このように猫にとって糖質は、タンパク質や脂質ほど重要ではありませんが、毛玉ケアのために、繊維のある穀物が、キャットフードに含まれているものもあります。
また、安く大量に製産しているキャットフードは、中身をかさ増しするために、トウモロコシや麦などの穀物を多く使っている場合があります。
3.キャットフードに含まれる糖質の量を知るためには
キャットフードのパッケージに表示されている成分表には、炭水化物の記載がないものが多いです。これは、AAFCOの基準に、炭水化物の基準がないためだと言われています。
そのため、キャットフードに含まれている、炭水化物の割合を知るためには、下記の計算をしましょう。
炭水化物(%)=100-水分(%)-タンパク質(%)-脂質(%)-灰分(%)
キャットフードに含まれている、炭水化物の比率を、ホームページなどで公開しているメーカーもあります。
4.まとめ
糖質などの炭水化物は、猫にとってそこまで重要な栄養素ではありません。キャットフードの原材料の欄に、穀物が主原料として記載されているものは、肉などの動物性タンパク質よりも多く穀物が使われています。
糖質の摂り過ぎを防ぐためにも、購入するキャットフードの原材料の表記を確認したり、上記の計算で、炭水化物の割合を調べてみましょう。