キャットフードはいい加減に選ばないようにしよう
1.キャットフードの種類は必ず確認する
キャットフードは、種類が豊富で値段も様々です。猫に合うキャットフードは、猫の年齢や状態によって違います。
そのため、安いからといってキャットフードの種類を確認せずに、いい加減に選んでしまうと、猫の健康状態にも影響を与えかねません。
キャットフードには、総合栄養食、一般食、間食などの種類があります。
(1)総合栄養食
総合栄養食は、AAFCO(米国飼料検査官協会)の基準をクリアしているキャットフードで、猫にとって必要な栄養素がバランス良く含まれています。
そのため、毎回主食として与えることが望ましいキャットフードです。
(2)一般食
一般食は、猫にとって副食として与えるキャットフードです。ウェットタイプのものが多く、猫の食性や嗜好性に適しているものも多くあります。
しかし、一般食は総合栄養食のように、猫にとって必要な栄養素が、バランス良く含まれているものではないため、一般食だけを与え続けると、猫の栄養が偏ってしまいます。
(3)間食
間食は、おやつとして与えるものなので、猫の一日に必要なカロリー量を理解せずに与えすぎると、猫が肥満になってしまいます。
キャットフードを選ぶときには、これらの種類の特徴をよく理解して、購入する前にパッケージを必ず確認しましょう。
2.猫の年齢に合っているか確認する
猫は、年齢によって必要なカロリー量が違います。そのため、キャットフードによって、含まれているカロリー量に違いがあります。
キャットフードは、子猫用(生後1年頃まで)、成猫用(1~6歳まで)、高齢猫用(7歳~)など、年齢によって区分されています。
子猫は成長期でもあるので、成猫用や高齢猫用では、カロリー量を十分に摂取することができません。
反対に、成猫は成長が止まる時期でもあるため、子猫用を与えてしまうと、カロリーが多くて肥満の原因にもなります。
また、高齢猫は、運動量や基礎代謝量が減るため、子猫用ではカロリーの摂りすぎになってしまいます。
全年齢用(オールステージ対応)キャットフードなら、どの年齢にも対応できますが、去勢や避妊手術をした猫や、腎臓病の猫など、細かい状態には対応していません。
そのため、キャットフードを選ぶときには、猫の体調や状態を把握して、適切なものを選ぶ必要があります。
3.使われている原材料を確認する
キャットフードのパッケージには、原材料が表記されています。原材料が書かれているラベルの一番最初に書かれているものが、最も多く含まれている原材料になります。
猫は肉食動物なので、魚や肉などの良質な動物性タンパク質が、必ず必要です。
キャットフードによっては、主原料が魚や肉ではなく、小麦やトウモロコシなどの穀物になっているものがあります。肉食動物である猫は、穀物を消化することが難しく、消化器官に負担を与えたり、アレルギーを引き起こしてしまう可能性があります。
野生の猫が食べるネズミに含まれる、炭水化物の割合は1%~2%ですが、キャットフードに含まれる炭水化物の割合は、多いものだと30%~40%を占めています。
キャットフードには、グレインフリーと呼ばれる、穀物を全く使用していないキャットフードもあります。
キャットフードを選ぶときは、グレインフリーのものか、主原料が魚や肉などの動物性タンパク質になっているか、表記を確認することが重要です。
あまりにも安いキャットフードには、4Dミートが使用されている可能性があります。
4Dミートの4Dとは、「死亡した、死にかけた、障害の、病気の」という意味をもつ、それぞれの英単語の頭文字を並べて、表現された言葉です。
4Dミートは、アメリカの肉の基準ランクの中でも最低で、人間が食べることができない肉です。
日本製の激安で売られているキャットフードは、この4Dミートを使用している可能性が高いので、キャットフードを選ぶときは、値段だけで決めないほうがいいでしょう。
ヨーロッパやアメリカなどの海外性のキャットフードには、ヒューマングレードと呼ばれる、人間でも食べることができる肉を使用しているものが存在します。
国産の安いものより、値段が高くなりますが、猫の健康を守りたい方におすすめします。
4.添加物が使われていないか確認する
激安で販売されているキャットフードには、エトキシキンなどの合成添加物を、多く含んでいるものがあります。
エトキシキンは、ペットフードに含まれる合成添加物の中でも、特に危険な添加物です。
酸化防止剤として使われるエトキシキンは、ダイオキシン系の化学物質で、非常に毒性が強いため、日本では人間の食品に使われることを禁止されています。しかし、家畜の飼料への使用は認可されています。
キャットフードに使用される理由は、輸送中の火災を防いだり、低いコストで製造するためです。
エトキシキンが含まれるキャットフードを沢山食べてしまうと、腎臓や肝臓、ガンなどの病気や、生殖器の障害を引き起こす可能性があります。
キャットフードは、原材料のレベルで使用されている添加物の表示は、義務付けられていません。
少しでも安心で安全なキャットフードを与えるためには、無添加のものや、「エトキシキン不使用」と表示されているキャットフードを選ぶことをおすすめします。