キャットフードを変えて咳が出やすくなったら
1.タウリン不足による心筋症の可能性がある
キャットフードを変えてから咳が出やすくなった場合、心筋症や毛球症、アレルギー性の気管支炎にかかっている可能性が考えられます。
乾いた咳が出る症状が現れている場合は、心筋症の可能性があります。猫の心筋症とは、心臓の筋肉の異常によって、心臓が正常に機能しなくなる病気です。
進行すると、肺に水がたまって肺水腫がおこり、乾いた咳がでたり呼吸困難などの症状が現れたりします。
心筋症は状態によって、拡張型や肥大型、拘束型に分けられます。拡張型心筋症は、タウリンが不足することで発症する可能性が高くなります。
現在では栄養バランスの良い高品質なキャットフードが沢山あり、タウリン不足によって拡張型心筋症にかかるケースは減っています。
しかし、栄養素が十分に含まれていないキャットフードや、間食など偏った食事を続けていると、タウリンが欠乏して拡張型心筋症の原因に繋がります。
心筋症にかかった場合、症状を軽減するための薬や心臓の働きを助けるための薬を投与する等の治療が必要になるので、キャットフードを変えてから乾いた咳が出ているときは、早めに動物病院を受診しましょう。
2.食物繊維不足による毛球症の可能性がある
キャットフードを変えてから、猫が吐くそぶりをしても何もでなかったり、食欲不振や下痢といった症状が現れている場合は、毛球症の可能性が考えられます。
毛球症は、猫が自分の体を舐めて毛つぐろいをした際に、飲み込んだ毛が腸や胃にたまってしまうことで発症します。
猫が飲み込んだ毛は、自分で吐き出したり便と一緒に排出したりすることで外に出されますが、食物繊維が少ないキャットフードに変えてしまうと、排出が促進されずに体内に溜まりやすくなってしまいます。
猫が吐くそぶりをしても何もでないときや、食欲不振や下痢などの症状が現れたときは、重度の毛球症の場合は開腹手術が必要になるので、早めに動物病院で獣医師の診察を受けましょう。
毛球症の対策をするためには、食物繊維が多く含まれている毛玉ケア専用フードに切り替えましょう。
3.アレルギー性気管支炎の可能性がある
キャットフードを変えてから咳が出やすくなった場合、変えたキャットフードにアレルゲンとなる穀物や添加物が含まれている可能性が考えられます。
アレルギーによって気管支が収縮すると、猫が苦しそうな咳や呼吸をするといった症状が現れます。
猫がアレルギーにかかったら、原因を知って適切なフードに切り替える必要があります。そのため、キャットフードを変えてから猫が苦しそうな咳をするようになった場合は、早めに動物病院を受診することが大切です。
タンパク質が原因となってアレルギー性気管支炎がおこった場合、消化性に優れた加水分解タンパクが含まれた療法食に切り替える必要があります。
猫に療法食を与えるときは、必ず動物病院を受診して猫の状態を見てもらい、獣医師の指示に従って与えましょう。